【超初心者向け】動画制作・編集用パソコンの選び方①オススメのパソコンタイプ~MMDなど、3DCGモデルを使いたい方に
私は、動画制作・編集が趣味です。
特に、3DCGモデルを使用した動画。
静止画を使った動画も作りますが、3DCGモデルを使った動画のほうが、作成頻度が多い。
絵が描けなくても、3DCGモデルさえあれば動画を作れる!という大きなメリットがあるためです。
最近、企業から公式に、キャラクターの3DCGモデルが配布されたり、VTuberが人気になってきたりして、3DCGモデルでの動画編集に、興味を抱いている方も多いのではないかと思います。
また、3DCG動画制作無料ツール「MikuMikuDance」、通称「MMD」を使用した動画は、比較的有名な方でしょうか。
毎日、アマチュアの方からプロの方まで、たくさんの方々が、MMDで動画やモデルを作っていますね。
3DCG動画制作のとっつきやすさに大きく貢献した、偉大なツールだと思います。
3DCGモデルを、カメラをぐるぐるまわして隅から隅まで眺めたり、自分で動かしてポーズをとらせたり、踊ってもらったり…。
ロマンの一言ですね。超楽しいです。
3DCGモデルで思い通りに動画制作するには、パソコンのスペックが必要
ああ楽しきかな、3DCGモデルによる動画制作。
しかし3DCGモデルというのは、ある程度スペックの高いパソコンでないと、なかなか思うように動かせません。
もちろん、モデルやビジュアルエフェクトを選べば、ノートパソコンでもいけます。
しかしたとえば、布がすっごいヒラヒラしまくってるモデルを使いたいとか、
かなり大きなモデル(頂点数の多いモデル)を使いたいとか、
ゴリゴリにエフェクト盛って、臨場感や雰囲気たっぷりの動画にしたいとか、
そういうときは、パソコンのスペックが必要になってきます。
簡単に、3DCGモデルの構造やエフェクトの話
・頂点のある立体構造
3DCGモデルは、「頂点」を直線で結んだ平面・ポリゴンと、その平面に囲まれた多面体で構成されます。
つまり立体的であるがゆえ、静止画よりも、非常に多くの情報を含みます。
静止画だと、背面部分とか、見えない部分は描かないことが多いですよね。
でも3DCGモデルだと、ちょっとそういうわけにはいかないのです。
向き変えたら見えちゃう。
絶対に見えない部分や必要ない部分(体の内側とか)以外は、だいたい作るので、情報量が多くなるのです。
あと、3DCGモデルでは、曲面は作れません。
「え、でも丸い形のモデル、いっぱいあるじゃん」って?
あれは頂点数を増やして、短い平面をたくさんつなげて、曲面っぽく見せているのです。
四角形よりも、八角形のほうが、円に近い形に見えませんか?そういうことです。
曲面の多いモデルを作ると、平面の数が増える=頂点の数が増えるので、さらにモデルの情報量が増えます。
・物理演算
3DCGモデルには、「物理演算」も入っています。
物理法則に基づいて、モデルを動かすシミュレーション。
物体が重力に従って下に落ちるとか、動いたときに服や髪が揺れるとか、そういう効果のことです。
物理演算がないと、3DCGの世界では、物が下に落ちることさえもできないのです。
宙に浮いたままになります。
物理演算は、なくてもモデルはまあ作れるけど、あったほうがリアルだし、見ていて楽しい。
風が吹いたときに、キャラクターの御髪がサラッサラなびくところとか、見たいじゃないですか…。
布たっぷりの優雅なキャラクターが、袖とか裾とか揺らして動く、麗しい姿とか、見たいじゃないですか…。
あと、巨乳キャラクターのパイが揺れるところとか…。
しかし、この物理演算の要素が多ければ多いほど、モデルの情報量が増える運命。
たとえば髪がスーパーロングなキャラクターとか、布の多いキャラクターとか、やばいです。
揺れる部分が多い分、シミュレーションの量も増えるから…。
・エフェクト
エフェクトについては、私エフェクトは作ったことないので、あまり詳しくないのですが。
エフェクトの種類は本当に多種多様で、正直、どこからどこまでがエフェクトのくくりに入るか微妙。
魔法使った時のキラキラした光とか、燃えてる時の炎とか煙とか、川の流れる水とか、斬撃で出る剣の軌跡とか。
そういうのがエフェクトだと思っておけば、間違いではないです。
で、このエフェクトを動かすのにも、モデルを構成する「頂点」や、「物理演算」などのシミュレーションが必須。
魔法のキラキラした光を例にあげると、この光そのものが、「頂点」&直線でできた多面体。
これが、杖から地面に向けて落ちるように動かすなら、「物理演算」が入っています。
垂直落下だとつまらないから、アーチを描くように落とすなら、それもまた、パラメーターをいじった上で、シミュレーションが必要です。
重いモデルやエフェクト=情報量が多い→高い処理能力のパソコンが要る
つまり、
モデルやエフェクトを構成する「頂点」や「シミュレーション」が多い
↓
モデルやエフェクトの情報量が多くなる
ということを理解していただければと思います。
そして、情報が多ければ多いほど、情報を処理するパソコンも、ある程度情報の処理能力がいります。
処理能力、スペックが足りないパソコンで、大容量のモデルやエフェクトを使うと、どうなるのでしょうか?
モデルを動かしたときにカクカクしたり、編集途中の動画を保存できなかったり、制作ソフトが強制終了したりします。
動きが遅いとイライラしますし、せっかく作った動画が保存できないのは、言語道断。
動画制作ソフトが強制終了なんて、編集そのものができません。
もってのほかです。
快適に、思い通りに動画を作りたいなら、パソコンのスペックが必要となるのです。
制作・編集でビクともしないパソコンが欲しいなら、ゲーム用パソコンがベスト
じゃあどんなパソコンならいいのよ?という話。
デスクトップ型の、本体とディスプレイが別々になっている、ゲーム用パソコンが断然オススメです。
ノートパソコンではなく、デスクトップパソコンがいい理由
ノートよりデスクトップがオススメな理由は、一般的にノートパソコンより、デスクトップパソコンのほうが、スペックが高いものが多いから。
小さなボディのノートパソコンは、持ち運びには便利です。
しかしその分、パソコンに積めるパーツのスペックには、制限が出ます。
高性能なパーツほど、どうしても大きくなるもの。
性能の良いパソコンを使うなら、性能の良いパーツを積みやすい、ノートパソコンより大きなボディの、デスクトップパソコンがいいのです。
一体型より、本体別パソコンがいい理由
ディスプレイと本体が一緒になっている一体型ではなく、本体とディスプレイが別々になっているパソコンがベターな理由。
理由はこれも、一体型より本体別のほうが、一般的にスペックが高いから。
パソコンにもよりますが、一体型はディスプレイの中に機械を詰め込むので、本体別のパソコンと比べると、やはりスペックに制限があります。
本体が別になっているデスクトップパソコンであれば、一体型よりも制限はありません。
ある程度自分でパソコンをいじれる方なら、本体をちょっと改造して、さらに使いやすくすることも可能です。
まあ、改造は自己責任ですが!
基本的に、仕事で使うとか、プロ並のすっごいものが作りたいとかでなければ、改造までする必要はないでしょう。
私は改造してないです。
ゲーム用パソコンがいい理由
ゲーム用パソコンをオススメする理由は、要求されるスペックに見合うパソコンが、見つかりやすいから。
デスクトップ型、本体別、スペック高め、映像綺麗。
ゲーム用パソコンは、たいてい、ゲームの重たい情報量に耐えられる、高いスペックになっています。
たとえば、シューティング系のオンラインゲームとかやるとき。
ほんの1秒の反応の遅れで、敵にやられちゃったりします。
映像がカクカクしているせいで、1秒前まではいなかった敵が、角から現れたことを視認できず、撃たれて敗北…。
自分自身の反応が遅れたならともかく、パソコンのスペックがイマイチなせいで快適にゲームできないのは、嫌ですよね。
最近のゲームは、映像の美しさや、スピード感のあるバトル、ド迫力の映像、戦略性の高さ等がウリです。
映像美などを実現するためには、情報量の多さは不可避。
だからゲーム用のパソコンは、情報量の多いゲームを快適にプレイできるように、スペックが高めなのです。
ノートパソコンもありますが、大半がデスクトップ型で、本体とディスプレイが別になっています。
あと、ゲーム用パソコン用のディスプレイは、ゲームの映像美を楽しむため、映像や画像が比較的綺麗に映ります。
映像や画像を映すのに必要な、「グラフィックボード」という部品があります。
基本的に、どんなパソコンにも入っている部品ですが、組み込まれ方が違います。
独立した状態で、組み込まれているパターン。
いわゆるマザーボード(パソコンの超重要電子回路基盤)などに、内蔵されているパターン。
後者の内蔵パターンだと、独立パターンよりも、どうしても性能は劣ってしまいます。
ゲーム用パソコンのディスプレイには、グラフィックボードが独立した状態で入っているので、映像が綺麗に映るのです。
そして何より重要なのが、3DCGモデル動画制作に安心なスペックを備えたパソコンは、家電量販店ではなかなか手に入らない、ということ。
ゲーム用パソコンを扱うお店か、Amazonなどの通販サイトでないと、買えないのです。
家電量販店で売っている、数万とかの手頃な価格のパソコンは、一般向け、ライト向け。
一般家庭で使われるパソコンに、すっごい処理能力はいらないので、ほどほどのスペックになっています。
ゲーム用パソコンのようなスペックのパソコンは、取り扱い自体がほとんどありません。
かといって、自分でパーツを買って、一から組み立てるのは難しすぎる。
しかしゲーム用パソコンは、ほとんどがBTOパソコン。いわゆる受注生産。
扱われているパーツは、ゲーム用の高性能パーツ。
予算やスペックと相談しつつ、あらかじめ用意されているパーツの中から、好きなものを選んでカスタマイズ。
組み立て終わった状態で、届けてもらえるのです。
もちろん、パソコンの配線は、届いてからつながないといけませんが、パーツは選ぶだけ。
自分でパソコンは作れない、でも高性能なパソコンがほしい、ということであれば、ゲーム用パソコンがベストと言えるのです。
以上、オススメのパソコンタイプの話でした。
次は、具体的な必要スペックの話とかできるといいな。